前職で身に付けた技術や知識、経験をやみくもにアピールしている人はいないでしょうか?
たくさんのアピール材料があることは非常によいことなのですが、それらの材料がすべて評価されるわけではありません。
転職活動で評価されるのは、転職先でも有効に活用できるスキルです。
こういった他社や他業界などで活用できるスキルのことを「ポータブルスキル」といいます。
ポータブルスキルを有効にアピールするために、ポータブルスキルにはどういったものがあるのかについて解説していきます。
最も重要な人間力
全てのスキルの基礎的な能力として、人間力が転職活動でも問われてきます。
人間力というと少し曖昧な言葉になってしまいますが、コミュニケーション能力や、リーダーシップ、忍耐力や行動力といったものです。
人間力という言葉自体もあいまいなので、採用選考でアピールをするのが難しいスキルなのですが、前職での具体的な例をあげながら伝えれば面接官も納得してくれるはずです。
仕事経験の浅い第二新卒者は、経験豊富な転職者に比べると人間力をアピールするのは少し難しいかもしれません。
しかし、研修においてリーダーシップを発揮した経験や、上司や同僚などと密に連携を取りながらプロジェクトを進めた経験などもアピールとして利用できるでしょう。
また、遅刻や欠席がないといった自己管理力の高さや、自主参加の研修などへの積極的な参加といった学習意欲の高さなど、一見ちょっとしたことに思えることでも、仕事をする上では重要なことなので評価されることが多いです。
人間力をアピールする場合には、仕事の中での自らの行動を振り返ってみて、「~力」として例えられる行動をとっていたのかどうかを考えるとよいでしょう。
忍耐力、統率力、継続力、発想力などです。
こういった「力」を実際の仕事で発揮してきたということを、仕事での具体的な行動を例にしてアピールすると説得力が生まれて評価される可能性を高めることができるはずです。
どこでも評価される資格
人間力以外に資格もポータブルスキルとなる場合があります。
特定の企業や業界でしか通用しない資格はポータブルスキルとはいえませんが、様々な企業や業界で通用する資格もあります。
ポータブルスキルとして利用できる資格で誰も知っているのがTOEICです。
英語能力は今や誰もが身につけなければならない資格になっており、今後も必要とされる企業、業界は増えていく一方だと考えられます。
また、英語能力と同じように中国語も隣接する国との取引が増える中で重要視されるようになってきています。
語学力の重要性は、人事担当者も強く認識していることが多いので、もし語学試験で良い成績を残しているのでしたらアピール材料として利用しましょう。
それ以外の資格としては、簿記資格やコンピュータに関する資格が持ち運びできる資格として考えられます。
仕事では、予算を配分して投資を行い、売り上げを回収するということを行っています。
こういったお金の動きを理解しながら仕事ができる人と、お金の知識がなく仕事をしている人では仕事効率や利益率が大きく違う場合があり、お金の流れを理解できる簿記の基礎知識は重要視されています。
また、今や仕事でコンピューターを利用しない企業はないので、コンピューター関連の各種資格は職種に関係なく評価されることが多いです。
自分のポータブルスキルは何か事前によく考えよう
ここまで一般的に有効活用できるポータブルスキルについて紹介してきました。
しかし、前職や転職したい企業によってポータブルスキルは変わってきます。
どういった技術や資格、経験がポータブルスキルになるのかは、面接に臨む前によく考えておく必要があります。
ただし、どういったスキルが評価されるのかを知るのは転職経験がない人には難しいことが多いです。
そういった場合には、人材紹介会社などを利用して、キャリアアドバイザーと相談する事をお勧めします。
様々な企業への転職アドバイスを行ってきたキャリアアドバイザーであれば、企業や業界で評価されるポータブルスキルについてもよく知っているはずです。
自分の経験した仕事内容を伝えれば、その中から評価されるアピール材料を教えてくれます。
一人で考えるよりも、非常に効果的な転職活動ができるので、ぜひ一度相談にいくとよいでしょう。
まとめ
全ての能力の基礎となる人間力は、ポータブルスキルとしてどこでも重要視されます。
語学資格、簿記資格、コンピューターに関する資格も、起業、業界問わず評価される傾向にあります。
自分のポータブルスキルを事前によく考えておく必要があるのですが、一人で難しい場合は人材紹介会社のキャリアアドバイザーなどと相談するとよいでしょう。