第二新卒の転職活動で最も重要な書類が職務経歴書です。
職務経歴書と言っても、書式は自分で決めて良いので多くの場合、自己PRなども書いておきます。自分を売り込む為の書類と言った方が的を射ていると思います。
自分を商品と考え売り込め
履歴書では、最低限の必要情報の羅列と、羅列した情報に関しての簡単な説明を書き込んでいる場合がほとんどだと思います。
しかし、人事の方は第二新卒をこれから成長していく人材として捉えているので、成果をどれ位出したかと言う事よりも、どういう考えを持って仕事をして来たのかという事を職務経歴書では詳細に書いていおく必要があります。
職務経歴書では、なぜそうしたのか、なぜそれを学んだのか、そして、その結果どうなってそこから、何を学んだのか、転職先企業でそれをどう活かせるのか、といった行動の動機や結果と検証、転職先企業でどう活かせるのかといった事まで踏み込んだ内容が必要とされます。
履歴書を能力や成果の表面的な情報の羅列と考えるのならば、職務経歴所はいかなる考えを持って行動しているのかという、人間の行動指針を示す為のものと言えると思います。
っと、小難しく書いてしまったのですが、実際にはそんなに難しいことではないので実際に職務経歴書の書き方を見ながら考えていきましょう。
職務経歴書は職務経歴書と自己PR書の二本立てだと考える
職務経歴書には、職務経歴をズラズラ~と書き込む職務経歴書部分と、志望動機や自己PR、転職先企業への情熱を伝えるなどの自己PR部分からなります。
職種によって職務経歴書の書き方は異なってくるのですが、この二つの要素から成り立っているのは共通であるようです。
職務経歴部分は時系列型とキャリア型の二つ
まず、職務経歴の方から見ていきましょう。
職務経歴を書く場合、時系列型とキャリア型という二つの書き方があります。
- 時系列型
- 時系列は、入社から退社までの期間を、時間の経過と共に振り返り、~年~月~日に~をしたというように書いていく書き方です。
時間を追って書いていけばよいので、比較的簡単にまとめる事ができます。しかし、どの部分が強調したい部分なのか分からない事、働いていた期間が短いと、その短さを強調してしまうというデメリットもあります。 - キャリア型
- 行った業務や経験した事、研修で教わった事を項目にして、内容を詳しく書く方法です。相手人事にとって何が出来て何が出来ないのか、どの様な経験を積んできたのかがよく分かる書き方です。しかし、こちらも経験してきたことが少ない場合、書ける事が少なく少しさみしい感じに仕上がる可能性があります。
この他にも、二つの特徴を合わせた書き方もあります。時系列で簡単に書き出して、キャリアとして強調したい処をキャリア型として書く方法です。
書く事が少ない第二新卒者には、どの方法を使ってもアピール材料としては弱いのは仕方ありません。自分の好みに合う方法で書けばよいです。
自己PRは行動指針を中心に
いよいよ自己PR部分です。
これまでに履歴書の書き方から、職務経歴部分まで説明してきたのですが、ここまでは情報の羅列に過ぎないのである程度簡単に書いてこれたと思います。
しかし、自己PR部分は相手企業についてもよく研究していないと書けないですし、後ろ向きな退職理由をいかに前向きな志望動機に変える事が出来るかという事が問われてきます。
経験豊富な転職者ですと、情報の羅列だけでも経験と成果を示す事が出来ますので、それだけで採用という事もあり得ます。
しかし、経験の乏しい第二新卒は、羅列できる情報量は少ないでしょうから、自己PR部分で自分の行動指針を示し、転職先で成長していく人材である事や誠実な人であると思わせる必要があります。
では、自己PRの書き方を見ていきましょう。
- 研修内容
- とりあえず、第二新卒は研修内容です。研修内容が大したことは無くても、第二新卒に求められているのが基本的なビジネスマナーですので、ビジネスマナーについて研修があったのでしたらそれを明記しておきましょう。
技術職で能力開発の研修が行われた場合ももちろん明記しておきましょう。 - 研修内容を活かした場面
- 研修で学んだ事を活かしたことがあると思うので、その時のエピソードも書いておきましょう。多くの場合、研修内容では不十分で、実際に行った時に工夫していたと思います。その工夫についても書いておくとよいです。
- 人間関係
- 転職者に対する人事の一番の不安は、人間関係を築く事が出来る人なのかどうかです。
当然企業側は長く務めてもらう事を考えていますので、人間関係を上手く築く事が出来る人を求めています。
円滑にコミュニケーションを図ったエピソードは第二新卒者に限らず転職者は絶対に書いておくべきです。お客様への対応、プレゼンテーションの経験、後輩の指導や、グループをまとめる経験。飲み会や花見の幹事の経験でも良いでしょう。皆さんが考えている以上に、この部分は重要ですので一つはエピソードを書いておきましょう。 - 職務内容
- 職務経歴の部分でも書いたと思うのですが、強調したい部分はより詳しく書いておきましょう。
- 企業情報とのマッチング
- 企業研究は当然行っていると思うのですが、その研究した情報と自分の特徴を見比べて、自分の活かせる部分について書いておきましょう。
職務経歴所や履歴書を使いまわしている人も多々いますので、その人たちとの差別化にもつながります。
言うまでもないのですが、企業で一番重要なのは利益を出す事です。そして、転職者が示すべきものは行動の結果の成果です。
しかし、成果に繋がるほどの経験が無い第二新卒者は、行動の指針が重要になってきます。
行動の指針が、利益を出すという方向に向いている事を示す必要があるのです。
職務経歴書の項目
職務経歴書の肝となる部分の書き方がわかった所で、職務経歴所によくつかわれる項目を列挙しておきます。
大項目を5つ程書き、内容が多くなる場合は、小項目を立てて分割していきましょう。
- 職務経歴要約
- 人事担当者がぱっと見た瞬間に、ある程度職務経歴書の内容が分かるようにする部分です。簡潔に重要な情報だけを書いておきます。
- 活かせる経験・知識・技術
- アピールすべき経験・技術・知識を簡単に列挙しておきます。
- 職務経歴
- 上記した職務経歴部分です。時系列型とキャリア型の二つの書き方があります。
- 資格
- 履歴書で示した資格を、職務経歴所でもう一度列挙しておきます。
- 自己PR
- 上記した自己PR部分です。長くなる場合は小項目に分けるとよいです。
その他にも、志望職種も書いておくとよいかもしれません。わざわざ履歴書を見なくても、大方の事が職務経歴所から分かるようにしておくと好感を得る事が出来るはずです。
職務経歴書とキャリア形成
職務経歴書というものがある事をはじめて知った人もいるかもしれませんが、自分の経験してきたことを振り返るという意味でも職務経歴書作成は役に立ちます。
そして、これからどの様にしていけばよいのかと考える事に繋がりますので、キャリアを考える良い機会になります。
職務経歴書作成は書類作成の中で一番難しいのですが、得るものも大きいのではないでしょうか。